”3分以内の予告編映像アワード”第2回「未完成映画予告編大賞」グランプリ発表。大賞に児山隆監督作「猿楽町で会いましょう」

かんたんに言うと
  • 3分以内の予告編映像アワードである第2回「未完成映画予告編大賞」のグランプリが発表
  • 大賞に児山隆監督による渋谷が舞台のラブストーリー「猿楽町で会いましょう」が選出
  • 初代グランプリ「高崎グラフィティ。」の特別先行上映及び舞台挨拶も決定

映像制作を手がける株式会社オフィスクレッシェンド(以下、オフィスクレッシェンド)は3日、3分以内の予告編を通じて映像制作における日本の新たな才能の発掘を目的としたアワード、第2回「未完成映画予告編大賞」にて「猿楽町で会いましょう」がグランプリを受賞したことを発表しました。
グランプリ受賞者には賞金100万円が贈呈される他、オフィスクレッシェンドの全面サポートのもと2018年4月より制作費3,000万円(相当)をかけて映画制作を開始。映画完成時には都内にて完成披露試写を開催し、全国公開へとチャレンジしていくとのこと。発表によると、はやくも第3回目の開催も予定しているとのことです。

未完成映画予告編大賞は、昨年10月より募集を開始し、SFからドラマ、コメディ、ホラーまでバラエティ豊かな映像が全205作品集まったといいます。発表によると、作品の中には国内のみならず海外にて撮影されたものもあり、高校生から50代まで幅広い年代からの応募があったとのこと。
第一次審査を通過した入選作品44本は、事務局が運営する映像ギャラリー「MI-CANクリエイタ―ズファーム」にて一般公開され、その中から16作品が最終選考に進み、堤 幸彦、大根 仁、平川 雄一朗、小原 信治の4名のオフィスクレッシェンド所属クリエイターに加え、岡田 惠和(脚本家)、井上 伸一郎(㈱KADOKAWA代表取締役専務 執行役員)、植田 博樹(㈱TBSテレビ 制作局 ドラマ制作部プロデューサー)、川村 元気(東宝㈱ 映画プロデューサー)、伊藤 さとり(映画パーソナリティー)(敬称略)等、著名な映像関係者を最終審査員に迎えた審査の結果、東京・渋谷を舞台とした「猿楽町で会いましょう」が第2代グランプリ作品に選定されました。

(プレスリリースより引用)

グランプリを獲得した児山 隆氏は38歳の映像ディレクター。「猿楽町で会いましょう」は、嘘をつきすぎて自分が本当は誰のことが好きなのかわからなくなった女の子のラブストーリーです。美しく斬新なカメラワークと、迫力ある芝居への演出力が認められ、各審査員からほぼ満票に近い評価を受け、グランプリを受賞しました。本作品を手掛けた児山 隆氏には、オフィスクレッシェンド全面サポートのもと、3,000万円(相当)をかけて制作する映画の監督をしていただきます。同時にその他審査員賞4作品と審査員特別賞1作品、第2回より新設した男優・女優賞も決定いたしました。

また、初代グランプリ・川島 直人監督による「高崎グラフィティ。」は、昨年12月に撮影を実施し作品が完成しました。同作品は第32回高崎映画祭にて特別先行上映され、2018年4月8日(日)には舞台挨拶を実施いたします。以降、6月に都内にて完成披露試写、8月下旬には全国公開を控えています。

第2回目の開催でも、魅力的なロケーションで撮影された非常にレベルの高い作品が揃い、新たな才能と出会うことが出来ました。更なる才能あるクリエイタ―たちに出会うべく、早くも第3回目の開催を予定しています。

第2回「未完成映画予告編大賞」受賞作

◇グランプリ 「猿楽町で会いましょう」
受賞者/監督: 児山 隆
キャッチコピー: これは、ありふれたラブストーリーのひとつだ。
作品URL: https://www.youtube.com/watch?v=p1N0QTcPr0s
あらすじ: 嘘をつきすぎて、何が本当か自分でもわからなくなった女の子のラブストーリーです。小山田の家に以前から気になっていたユカが来た。ユカは同棲している良平と大喧嘩をし、家を飛び出してきたのだ。関わる人間、すべてに嘘をつくユカ。いつしか、うまくいっていた人間関係が徐々に綻びをみせていくのだった。

監督プロフィール:
1979年生まれ。大阪府出身。東京都在住。大学卒業後、林海象に師事。助監督として映画作品に多数参加。その後、広告を中心に映像ディレクターとして活動中。

<審査員コメント:事務局リーダー/神 康幸>
予告編として応募され、一見したときから、この作品は突き抜けた空気感があると感じていました。その後、弊社クリエイター、映像業界の著名人の皆様の審査を経ましたが、ほぼ全員が高評価で、正に満場一致でグランプリ獲得となりました。児山 隆監督、おめでとうございます。若手カメラマンが街角で知り合った可憐な読者モデル。突然、子猫のように自宅マンションに転がり込んできて、すぐさま恋人関係に。「好きだよ」と純真に告げられ、二人は甘い季節へと。しかし、どうも彼女の行動が怪しい。男の影が見え隠れする。彼女は嘘つきなのかそれとも……。恋に翻弄される複数の男女。それが渋谷・猿楽町で繰り広げられる展開。各メンバーから「続きが見たい」「彼女の嘘の理由を見てみたい」との声が相次ぎました。さて、その続きは児山監督に作っていただきましょう。予告編でもポテンシャルが爆発している、センス溢れるショットの数々。思わず吸い込まれてしまいそうな役者さんたちの演技。それを、次は本編として、さらに高みへと登っていただきたいと思います。

◇堤 幸彦賞 「高円寺えれじぃ」
受賞者/監督: 土山 晃憲
キャッチコピー: それでも僕たちは、この街で生きていく。
作品URL: https://www.youtube.com/watch?v=NuDO7HBod6g

<審査員コメント:堤 幸彦>
1970年代以降、変わらぬ高円寺の人間模様に安心した。行き場のないバンドマンと突きつけられる事件の中間に位置する少年の存在がとにかく気になる。映像技術もプロはだし。音と音楽も臨場感がある。そこに住んでいる視点でなければ作りえない迫力。でも『仲間ウチの余興』では済まされない凄味が、素晴らしい。とにかく見てみたい!それに尽きる。

◇大根 仁賞 「ヒノのヒゲとレインコート」
受賞者/監督: 八幡 貴美
キャッチコピー: 愛なんて知らない、純粋な欲望と狂気をください。
作品URL: https://www.youtube.com/watch?v=nqS8fl9mbNU

<審査員コメント:大根 仁>
「ヒノのヒゲとレインコート」は、予告だけで完成され過ぎているような気もしましたが、おそらく本編になったら、”その先の裏切り”も用意されているのではないかと・・・。何よりフェチズムという、プロでも難しい描写に真っ向から挑む姿勢が素晴らしい!はっきり言ってダントツのクオリティでした。本イベントのコンサバな性格上、グランプリは難しいかもしれませんが僕は、全面的に支持します。

◇平川 雄一朗賞 「青い、森」
受賞者/監督:井手内 創/内山 拓也
キャッチコピー:そこは、山よりも高く 空よりもずっと遠いところ
作品URL:https://www.youtube.com/watch?v=VI9iKvXf5uk

<審査員コメント:平川 雄一朗>
「人生は冒険だ」という雰囲気で始まり、青春ロードムービーかと思いきや、苦悩する若者の動と雄大な自然の静、生と死などを対象的に描きながらサスペンス要素を含み、死生観まで感じさせる。てんこ盛りな予告。映画スタンドバイミーを彷彿とさせ、予告だけでなく本編を見てみたいと思い選ばせていただきました。序破急の破れがあれば面白い作品になると思います。

◇小原 信治賞 「猿楽町で会いましょう」
受賞者/監督:児山 隆

<審査員コメント:小原 信治>
猿楽町の裏通りで人が歩いているのを見たことがありません。通るたびにいつも「どんな人が生きているのだろう」と感じていた東京でも不思議な場所でした。個人的な話ですが。そこを切り取って「確かに、猿楽町だったら今もこういう90年代っぽさを感じさせる少女が生きているかもしれない」と思わせてくれた点がひとつ。ただ最終的には「この役者さんをスクリーンで観てみたい。」というのが今回は期せずして僕の賞選びのポイントになってしまいました。『猿楽町で会いましょう』と『ヒノのヒゲとレインコート』の2本はそのぐらい主演の方の魅力が(もちろん監督の演出力により)他と比べて突出していたような気がします。これもまた個人的な話なのですが。

◇MI-CAN男優賞 「青い、森」 波役 野川 雄大さん
<審査員コメント:事務局リーダー/神 康幸>
井手内 創監督、内山 拓也監督「青い、森」で、類い希なる存在感を見せつけてくれた波役「野川 雄大」さん、男優賞受賞おめでとうございます。この賞は今回から新設しましたので、栄えある初代・男優賞です。激戦となりましたが、多くの審査員が票を投じられた結果です。昨年の第1回の審査を終え、弊社クリエイターより「あの予告編の役者さんをキャスティングしたい」という声が上がったことがあります。また某TBSの某植田プロデューサーより「立派な役者プレゼンの場になっているから、俳優賞を作った方がいいですよ」とのアドバイスを受け、少し悪乗りで始めた賞なのですが……。野川さんも、受賞されて喜んでいただけるのか定かではありませんが、オフィスクレッシェンドの気持ちとして受け取っていただければ幸いです。チャンスがあれば、ぜひ、お目にかかりたいです。野川さんに、輝ける未来が訪れますように……。

◇MI-CAN女優賞 「終点、三宅島」 橋下 澄美役 徳永 えりさん
<審査員コメント:事務局リーダー/神 康幸>
遠藤 広隆監督「終点、三宅島」で、迫真の演技で挑まれた橋下 澄美役「徳永 えり」さん、女優賞おめでとうございます。初代受賞でございます。男優賞よりも、さらに激しく有力候補がぶつかり合いましたが、徳永さんのオーラが審査員の心を打った結果です。
逃げ込んだ三宅島の納屋。少女と知り合い、つかの間の平和を得たものの、どうやら殺人鬼のような男に追跡され。緊張感溢れる恐怖の醸造、また男と最終決戦を挑む決意の眼差し、すべてに魅了されました。 男優賞と同じく、果たして喜んでいただけるのか疑問だらけではございますが、受け取っていただけば、これほど嬉しいことはございません。三宅島まで行かれ、渾身のエネルギーを予告編にぶつけていただいたこと。これはMI-CANに勲章を与えていただいたと思います。ありがとうございました……。

◇審査員特別賞 「終点、三宅島」
受賞者/監督: 遠藤 広隆
キャッチコピー: 立ち向かえ。生き抜くために
作品URL: https://www.youtube.com/watch?v=j5n5YHCzWMg

<審査員コメント:事務局リーダー/神 康幸>
惜しい、惜しい……。グランプリ受賞の「猿楽町で会いましょう」と並び、実は、ほぼ満票に近い評価だったのです。 三宅島というローカル性。MI-CANの応募作の中ではレアなサスペンスもの。美しく謎めいた女性と純真な少女。熱帯雨林と殺伐とした火山地形。センス溢れる編集と音楽。この物語は、一体、どこに行き着くのか。正に「終点」が気になってしょうがなく、エンタテインメント性も抜群だったと思います。各審査員の評価はもちろんのこと高く、審査員特別賞を受け取っていただきたいと思います。遠藤監督、ぜひ、次回も応募をお待ちしております!

初代グランプリ「高崎グラフィティ。」の先行上映舞台挨拶も決定

(プレスリリースより引用)

初代グランプリ「高崎グラフィティ。」は、昨年12月に100%高崎ロケで撮影を行いました。完成作品は4月上旬に開催されている、第32回高崎映画祭でクロージング上映が決定しています。先行上映を記念し、2018年4月8日(日)には舞台挨拶を実施いたします。以降、6月には都内にて完成披露試写、8月下旬には全国公開を予定しています。

◇舞台挨拶 詳細
日時: 2018年4月8日(日) 14:30〜の回
会場: 高崎シティギャラリー
登壇予定: 佐藤 玲(主演)、武井 俊幸(撮影、高崎市出身)、川島 直人監督
作品URL: http://takasaki-graffiti.com/

関連情報リンク

未完成映画予告編大賞

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