『この世界の片隅に』シネカリグラフィーを模したノーマン・マクラレンへのオマージュ

元記事

クラウドファンディングで最多支持・最高額を集めた『この世界の片隅に』が公開

2016年11月14日 | 出典:ブンロク

片渕監督はお気に入りのシーンについて画面が真っ暗になり火花が散るシーンをあげていた。「原作では口紅で描いたり左手で描いたり色々な描き方をしている場面だから、映画でも工夫しようと思って、カナダのノーマン・マクラレンへオマージュをささげました」と語る監督。ノーマン・マクラレンはフィルムに直接傷をつける手法でアニメファンの間では神格化されているアーティストである。しかし「これをアートアニメーション協会の人に見せて感想を聞いても、誰もノーマン・マクラレンのことを言ってくれなくて、みんなのんちゃんのことばかり話していましたよ」と苦笑いしていた。

映画を観た方には分かる、画面が真っ暗になり火花が散るシーン。
原作でこうの史代さんは多彩な手法でこのシーンを描いていましたが、アニメではフィルムに傷を付けてアニメーションさせるシネカリグラフィーという手法を模した表現を行っているようです。

ノーマン・マクラレン「線と色の即興詩」

元になったのは、おそらくノーマン・マクラレンの「線と色の即興詩」などシネカリグラフィー作品とみられる

関連記事