ブラックマジックデザイン、スタジオ収録・ライブプロダクション向けHD/Ultra HD放送カメラ『URSA Broadcast』を発表。¥397,800で販売

Blackmagic Designは1日、スタジオ収録およびライブプロダクション向けに設計されたハイエンド放送カメラ、URSA Broadcastを発表しました。既存の放送用B4 HDレンズを使用できるURSA Broadcastは、HDおよびUltra HDの制作に対応可能。他にも4Kセンサー、拡張Videoモード(Extended Video)のダイナミックレンジ、従来型の外部コントロールおよびボタン、内蔵オプティカルNDフィルター、デュアルCFastレコーダー、デュアルSDカードレコーダーなど様々な機能を搭載しています。Blackmagic URSA Broadcastは世界中のBlackmagic Design販売店にて¥397,800(税別)で販売中。

発表によると、URSA BroadcastのB4レンズマウントとそれに適合するセンサーは広い被写界深度を生みだすため、放送関連のユーザーがフォーカスを頻繁に合わせる必要がないとのことで、B4レンズマウントは高性能レンズを内蔵しており、カメラのセンサーとマッチさせるために特別設計された球面収差補正機能も搭載しています。2/3インチのマウントを搭載しているため、手持ちのHDレンズやUltra HDレンズを使用できることもポイントの1つとして挙げています。
収録に関しては、SDカード、UHS-IIカード、CFastカードを使用して、1080iまたは2160pビデオを標準的なmovファイルに収録。今後のアップデートではmxfのサポートも追加される予定とのことです。


Blackmagic Design CEO グラント・ペティ氏:「URSA Broadcastをご利用になるユーザーの皆様は、カメラやレンズに対するこれまでの投資を最大限に生かすことができます。お手持ちの機器を新たな用途で使用して、スタジオや他の撮影現場を含むあらゆるプロジェクトに対応できます。1台のカメラで2種類のカメラ機能を使用できます。URSA Broadcastはエキサイティングな製品です。オーディオビジュアルやウェブ製作、さらにはプロの放送局まで、ハイエンドの放送用カメラが持つテクノロジーを誰もが使用できます。しかも価格は一般的なDSLRと同じです!」

Blackmagic URSA Broadcastの主な機能


* 4Kセンサー、拡張Videoモード(Extended Video)のダイナミックレンジ、従来型の外部コントロールおよびボタン、内蔵オプティカルNDフィルター、デュアルCFastレコーダー、デュアルSDカードレコーダー
* 高度なHD/Ultra HD放送用カメラ(2/3インチのB4マウント搭載)
* 新しい拡張Videoモード。さらに優れたダイナミックレンジと色忠実度で、素晴らしい質感とディテール、正確なスキントーン、鮮やかなカラー、ハイダイナミックレンジを提供
* B4レンズの完全な電子制御。カメラのコントロール、またはATEMスイッチャーやATEM Camera Control Panelのリモート機能を使用して、フォーカス、アイリス、ズームを調整可能
* デュアルSD/UHS-IIカードレコーダーおよびC-Fast 2.0カードレコーダー内蔵。時間の制限なく高品質収録が可能
* 1080iまたは2160pビデオを標準のmovファイルに、DNx145、DNx220X、ProResフォーマットで収録。既存の放送システムやワークフローと互換。標準mxfのサポートも後のアップデートで追加予定。
* DNxHD 220X、DNxHD 145、Apple ProRes 4444 XQ QuickTime、ProRes 4444 QuickTime、ProRes 422 HQ QuickTime、ProRes 422 QuickTime、ProRes 422 LT QuickTime and ProRes 422 Proxy QuickTime、CinemaDNG RAW、CinemaDNG RAW 3:1、CinemaDNG RAW 4:1をサポート
* IR補償に対応した高品質の1/4、1/16、1/64ストップのニュートラル・デンシティ(ND)フィルター。URSA Broadcastのカラリメトリおよびカラーサイエンスにマッチする設計
* 完全な冗長性を備えたコントロールと放送用外部コントロール。外部電源スイッチ、NDフィルターホイール、ISO、シャッター、ホワイトバランス、録画ボタン、オーディオゲインコントロール、レンズおよびトランスポートコントロール、高フレームレートボタンなど、重要なカメラ機能に直接アクセス可能
* 交換可能なレンズマウント(B4マウント同梱) オプションのEF、PL、Fマウントを別途購入可能
* タイムコード、シャッターおよびレンズ設定、バッテリーおよび収録状況、オーディオレベルなどを確認できるステータス表示
* デュアルXLR mic/lineオーディオ入力(ファンタム電源対応)、モニタリング用12G-SDI出力(カメラ状況のグラフィック・オーバーレイ対応)、ビューファインダー電源用の4ピンXLR電源出力、6G-SDIモニタリング入力、ヘッドフォンジャック、LANCリモートコントロール、標準の4ピン12V DC電源など、標準コネクターを搭載
* サウンド収録用高品質ステレオマイク内蔵
* 4インチ開閉式タッチスクリーン(オンセットモニタリング、メニュー設定用)
* Blackmagic SDI Control Protocol(外部コントロール用)、iPadコントロール(Bluetooth®経由)、2.5mm LANC x2(レンズ/収録コントロール用)

Blackmagic URSA Broadcastアクセサリ


* Blackmagic Camera Fiber Converter
* Blackmagic Studio Fiber Converter
* ATEM Camera Control Panel(2018年内発売予定)
* Blackmagic URSA Broadcast Shoulder Kit(ロゼット、レールマウント、ビューファインダーマウント、三脚用クイックロック/リリース、トップハンドルを同梱)
* Blackmagic URSA Viewfinder(高解像度ビューファインダー。フルHD有機ELディスプレイ、完璧なフォーカスを得られるガラス製レンズを搭載)
* Blackmagic URSA Studio Viewfinder(7インチスクリーン、テンション調整可能なマウントポイント、握りハンドル、外部コントロールを搭載)
* URSA Vlock Battery Plate(Vロック対応のバッテリープレート。サードパーティ製のバッテリーをURSAカメラに取り付け可能)
* 交換可能なEF、F、PLレンズマウント

(以下、プレスリリースを引用)

URSA Broadcastは2つのカメラを1つに凝縮したようなカメラで、ENGや番組制作用のフィールドカメラとして、またはプロ仕様のスタジオカメラとしても使用できる。従来型の放送用コントロールと非常に優れた画質をコンパクトなデザインで提供するため、ペースが速く、状況が目まぐるしく変化する撮影現場に最適だ。新しい拡張VideoモードはURSA Broadcastの目玉であり、その映像は正確なスキントーンならびに鮮やかなカラーを再現する。カラーコレクションなしでもオンエア可能な画質で収録できるので、ニュース、ライブスポーツ、スタジオトーク、ゲーム番組などに最適。URSA Broadcastを使用することで、撮影から編集、オンエアまでの処理をかつてない速さで完了できる。URSA Broadcastは、放送局などが既に所有する従来型の機器やシステムで使用できるように設計されている。例えば、手持ちのB4 HDレンズやUltra HDレンズの使用が可能だ。

他の放送用カメラとは異なり、URSA Broadcastは廉価な標準SDカード、UHS-IIカード、CFastカードを使用して、1080iまたは2160pビデオを標準的なmovファイルに収録する。今後のアップデートではmxfのサポートも追加される予定だ。URSA BroadcastはDNx145、DNx220X、ProResで収録するので、ビデオのコピーやトランスコードも必要ない。URSA Broadcastは事実上あらゆる放送用システムや編集ソフトウェアと互換性があるので、収録したビデオの取り扱いも非常にスピーディだ。

URSA BroadcastのB4レンズマウントとそれに適合するセンサーは広い被写界深度を生みだすため、放送関連のユーザーがフォーカスを頻繁に合わせる必要がない。B4レンズマウントは高性能レンズを内蔵しており、カメラのセンサーとマッチさせるために特別設計された球面収差補正機能も搭載している。2/3インチのマウントを搭載しているため、手持ちのHDレンズやUltra HDレンズを使用できる。B4レンズはパーフォーカル(同焦点)レンズで、被写界深度が極めて広いため、ズームイン/アウトを行なってもフォーカスがずれない。クローズアップ、中間距離、ワイドショット間でのレンズ交換やフォーカス調整が必要ないので、作業がスピードアップする。またURSA Broadcastは、B4レンズの電子制御にも完全に対応しているため、カメラのコントロールを使用して、あるいはATEMスイッチャーやATEM Camera Control Panelのリモート機能を使用して、フォーカス、アイリス、ズームを調整できる。さらに標準のB4レンズマウントはオプションのEF、F、PLマウントに交換できるので、ユーザーは低価格で高品質の写真用レンズから大型のシネマレンズまで様々なレンズを使用できる。

URSA Broadcastは高品質の4Kイメージセンサーと新しい拡張Videoモードを搭載しており、今まで以上に優れたダイナミックレンジと色忠実度を実現。同センサーはHDおよびUltra HDの両方用に設計されているため、細やかな質感とディテール、正確なスキントーン、鮮やかなカラー、ハイダイナミックレンジが得られる。URSA Broadcastの設計において最も重要視されたのは、カラーコレクションなしで使用できるイメージの収録機能だ。この性能がもたらす編集作業の高速化は、ペースの速い放送業界において重要だ。高解像度のセンサーは、サブピクセル単位のイメージ処理とアンチエイリアスで驚くほどシャープなイメージを提供するため、HDで作業している場合でも極めて大きなメリットとなる。

URSA Broadcastは、最も堅牢でフル機能を備えたカメラとして設計された。ユーザーが必要とするあらゆる機能を、コンパクトなハンドヘルドのマグネシウム合金製ボディに搭載している。軽量で耐久性に優れているため、どこでも使用可能だ。重要な撮影情報を確認できる可視性に優れた外部LCDステータス表示、外部オンセットモニターを必要としない開閉式タッチスクリーン、そして12G-SDI、XLRオーディオなどのプロ仕様インターフェース、高性能の内蔵ステレオマイクなどを搭載。さらに、カメラのすべてのコントロールは電源を含め冗長性を備えており、撮影現場で何らかの問題が生じた場合でも撮影を継続できる。

URSA BroadcastはIR補償に対応したニュートラル・デンシティ(ND)フィルターを搭載しており、カメラに入る光量を即座に削減できる。1/4、1/16、1/64ストップのフィルターは、カメラのカラリメトリにマッチするよう特別に設計されており、厳しい条件下でもラティチュードの追加が可能だ。つまり、異なる組み合わせのアパーチャーとシャッターアングルを使用することで、様々な状況で、浅い被写界深度や特定レベルのモーションブラーを実現できる。IRフィルターは遠赤色および赤外波長を均等に相殺することで、IR汚染を除去する。NDフィルターは真の光学フィルターで、その機構は極めて精密なため、NDフィルターダイヤルを回すと、フィルターがすばやく所定の位置に収まる。

Blackmagic URSA Broadcastは、パワフルな触覚コントロールボタン、スイッチ、ノブ、ダイヤルをカメラの外側に配置。ユーザーは最も重要なカメラ機能に直接アクセスできる。これらのコントロールは論理的な順序で配列されているので、配置を簡単に覚えられる。わざわざボタンを確認したりメニューにアクセスしなくても、被写体から目を離さずにカメラを操作できるのだ。URSA Broadcastは可視性に優れたLCDステータス表示に対応しており、タイムコード、シャッターアングル、レンズ設定、バッテリーおよび収録状況、オーディオレベルなど、重要な情報を表示する。ステータス表示はバックライトに対応しており、薄暗いスタジオや、野外の直射日光の下でもはっきりと確認できる。

URSA Broadcastは、CFast 2.0およびSD/UHS-II用のデュアルカードレコーダーをそれぞれ搭載。両方とも、コンピューターやカメラを扱う店舗で簡単に手に入る一般的で安価なメディアで、専用品を使用する必要はない。ユーザーは放送品質の10-bit DNxHD 220X、DNxHD 145、ProResファイルおよびメタデータを収録できるので、既存の放送システムやワークフローにURSA Broadcastを簡単に統合できる。またURSA Broadcastでは、高品質の番組制作やポストプロダクションで使用されるlossless 12-bit CinemaDNG RAWファイルの収録も可能。メディアタイプ別のデュアルスロットを搭載したURSA Broadcastは、収録において冗長性を備えており、ノンストップ収録にも対応する。1枚目のカードがフルになると、自動的に2枚目のカードに切り替えて収録を継続するので、フルのカードを収録中に交換できる。

URSA Broadcastの接続にはテレビ業界標準のコネクターを使用するので、高価で特殊なケーブルは必要ない。ビデオ出力およびリターンプログラムフィード入力には、マルチレート対応12G-SDIコネクターを使用。これらの接続は速度を自動的に切り替えるため、1本のケーブルで2160p60までのあらゆるHD/Ultra HDフォーマットに対応できる。さらにURSA Broadcastは、HD-SDIモニタリング出力、2つのLANC入力、ファンタム電源対応のバランスXLRオーディオ、タイムコード/リファレンス入力も搭載。12ピンのHiroseコネクターはアナログおよびデジタルの放送用レンズコントロールに使用。SD、HD、Ultra HDレンズの給電やコントロールが可能だ。4ピンの12V DC電源用XLR出力とHD-SDIモニター出力は、Blackmagicまたはサードパーティ製のビューファイダーやモニターに使用できる。

さらにBlackmagic Designは、URSA Broadcastで完璧に機能するプロ仕様カメラアクセサリ一式も取り揃えている。オプションでBlackmagic URSA Viewfinderや大型7インチのBlackmagic URSA Studio Viewfinderの追加が可能だ。他にもマイクマウント、標準Vロックおよびゴールドバッテリープレート、オプションのレンズマウントなどがある。新製品のBlackmagic Camera Fiber Converter、Blackmagic Studio Fiber Converter、ATEM Camera Control Panelを使用すれば、従来よりも数千万円も低いコストで放送用カメラ一式が揃う。Blackmagic Camera Fiber Converterでは業界標準のSMPTEファイバーケーブルを使用して、最大2km離れた場所にカメラを配置して給電できる。Ultra HDカメラフィード1系統、HDリターンフィード3系統、複数チャンネルのトークバック機能を含むライブカメラコントロール、テレビ業界標準トークバックヘッドセット接続をコンパクトなIPビデオベースのデザインで実現する同コンバーターは、ライブプロダクションスイッチャーに接続してコントロール可能。

関連情報リンク

URSA Broadcast – Blackmagic Design

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