BMD製品導入事例:シンガーソングライターVan WillamのMV「Revolution」にURSA Mini Pro, Video Assist 4K, DaVinci Resolve Studio, Mini Panelが使用

Blackmagic Designは、ソングライター/パフォーマーであるヴァン・ウィリアム(Van William)の「Revolution」のミュージックビデオの撮影に同社の製品が使用されたことを発表しました。
発表によると、ヴァンス・バーバリー(Vance Burberry)撮影監督が、URSA Mini Proデジタルフィルムカメラ、Video Assist 4Kモニター/レコーダーを使用したとのこと。

Blackmagic Designによると、バーバリー撮影監督はこれまでにガンズ・アンド・ローゼズ、パール・ジャム、サンタナ、コールドプレイなどのミュージックビデオを手掛けているとのこと。
本作でもDaVinci Resolve StudioおよびDaVinci Resolve Mini Panelを使用してカラーグレーディングも行っており、前編モノクロで写真のような美しいイメージに仕上げられています。
以下、同社の発表内容をお伝えします。

ヴァン・ウィリアムの「Revolution」EPは、2017年9月8日にFantasy Recordsよりリリース予定。
発表によると、「Revolution」にはスウェーデンのフォークデュオ、「ファースト・エイド・キット」も参加しているとのこと。

グラント・ジェイムズ(Grant James)監督、Milkt Filmsプロデュースによる「Revolution」は、ぶつかってばかりの関係とその終結を歌っている。


ジェイムズ氏:「真っ暗な空間で、ヴァン、そしてクララとジョアンナダのソダーバーグ姉妹(ファースト・エイド・キット)が感情的なパフォーマンスを繰り広げます。」

「このミュージックビデオでは、彼らは時には一人一人で、時には共に、歌詞の裏に込められた感情を表現しようとしています。そんな彼らの姿を組み合わせることが狙いでした。結果として、自然な美しさとリアリズムに根ざしたテーマを保ちつつ、ファッション性の高い写真との境界線にあるような、ストレートで印象的なイメージを得られました。」

これを受け、バーバリー撮影監督は次のように語っている。


バーバリー氏:「歌詞の世界と写真のようなイメージを可能な限り強調するため、白黒のルックにしました。歌詞の展開に合わせたルックにしたかったので、柔軟に扱える画像が必要不可欠でした。これが、URSA Mini Proを使用した理由です。URSA Mini Proの15ストップダイナミックレンジは、グレースケールで真価を発揮しました。濃いシャドウやブラックから露出過多の部分まで扱うには、広いダイナミックレンジが必要になります。」

またバーバリー氏によると、URSA Miniのフィジカルコントロールにより、ペースを乱されることなく設定の変更やルックの確認ができたという。


バーバリー氏:「私たちは、23.98fpsと60fpsを切り替えて撮影していたのですが、高フレームレートのボタン(HFR)がカメラの外側についていたのはとても便利でした。」

「また、グレースケールとフォルスカラーを使用してRAWとLOGを確認し、露出をチェックしました。RAWを『F1』ボタンに、そしてフォルスカラーを『F2』に設定したので、ボタンを押すだけで簡単にルックを切り替えられました。機能ボタンをカスタマイズできるのは本当に便利ですね。」


バーバリー氏:「他にも、ショットに応じてURSA Mini Proの内蔵NDフィルターを使用できる点が気に入っています。」

「照明の状況は常に同じではありません。少し明るめの800 ASAでも撮影してNDフィルターを使用しました。これにより、ワイドアパーチャーで撮影して浅い被写界深度を得られました。これらの追加機能は非常に便利で、ワークフローを効率化できました。」


バーバリー氏:「これまでに何度かURSA Mini 4.6Kを使用したことはあったのですが、URSA Mini Proを使うのは初めてでした。デザインとコントロールのアップグレードは目を見張るものがありますね」

「Blackmagicカメラのフィルムライクな特質と、プロダクションからポスプロへのワークフローの切り替えが簡単なところが気に入っています。高コントラストの白黒で撮影したのですが、URSA Mini Proのダイナミックレンジのおかげで膨大な量のディテールを持つリッチな黒を得られたので、映像を自在に扱うことができました。」

ポストプロダクションでは、ミュージックビデオのテーマを際立たせるために、バーバリー氏はDaVinci Resolve StudioとDaVinci Resolve Mini Panelを使用したとのこと。


バーバリー氏:「ミュージックビデオは、クリーンなルックから始まります。そしてストーリーが展開するにつれ、アーティストたちの髪は乱れて行き、泣いたり叫んだりします。最後には、とても『美しく』ひどい状態になります。」

「弱めのコントラストとミッドトーンから始めて、曲の盛り上がりに合わせてミッドトーンのディテールを減らして映像を和らげました。そこからコントラストを高めて、ミッドトーンを暗くすると同時にハイライトを強調しました。URSA Mini Proでディテールをキャプチャーしているので、ミッドトーンのディテールを調整することで、肌のテクスチャーが浮き彫りになります。」

バーバリー氏は最後に導入したBlackmagic製品に関してこう語ったという。


バーバリー氏:「かなりのグレーディングを行っても、イメージを美しくクリーンな状態に保つことができました。DaVinci Resolve Studioの優れたトラッカーも非常に役立ちましたね。移動やサイズ変更、ソフトネス、カーブを簡単に実現できます。信じられないほどパワフルな機能です。さらに、DaVinci Resolve Mini Panelを導入したことで、ノードの追加、スチルの保存と呼び出し、フレームの移動、Power Windowの作成などがとても簡単にできるようになりました。すべてのボタンを指先で捜査できるので非常に効率的です。パネル自体は頑丈で耐久性があり、とても重宝しています。このようなプロジェクトの仕上げに最適ですね。」

Van Willam – Revolution

関連情報リンク

URSA Mini Pro – Blackmagic Design

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