大日本印刷、HMDの画質を改善して映像へのリアルな没入感を高めるピクセルスムージングフィルムを新たに開発

大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、ヘッドマウントディスプレー(HMD)の画質を改善して、映像へのリアルな没入感を高めるピクセルスムージングフィルム「DNP ヘッドマウントディスプレイ用画素隠蔽フィルム」を開発したことを発表しました。
DNPは新開発のフィルムを、HMDメーカーをはじめ、ゲーム機器メーカーやモバイルメーカーなどに年内から提供を開始し、2021年度までに年間で50億円以上の売上を目指すとしています。

 画像:ニュースリリースより引用

DNP ヘッドマウントディスプレイ用画素隠蔽フィルム

DNPの発表によると、VRが注目されるようになり臨場感が溢れるHMDの普及が進んでいる一方で、小型のディスプレイを光学レンズで拡大して視聴するHMDの特性上、光の三原色であるR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)で構成される画素が拡大されて見えてしまい、没入感が得られにくいという課題があったといいます。

この課題に対してDNPはHMD内に装着するフィルムを開発。
本フィルムをHMD内に組み込むことでRGBの色領域は拡大され、RGBの混色防止などのために各色領域の間に施されているブラックマトリックスを見えにくくします。
これにより画質を改善して映像へのリアルな没入感を高めており、光の拡散を精密に制御することで、画像の鮮明性を維持しながらブラックマトリックス領域のみを見えにくくすることに成功。HMDで映し出される映像の鮮明性を落とすことなく画素感を抑制し、実際にその世界に入り込んでいるような視覚的な没入感を高めることを可能にしたといいます。

DNP独自のレンズ設計・微細加工技術により、専用ディスプレーを搭載したタイプと、スマートフォンなどのモバイル機器を装着するタイプの両方のHMDに組み込むことができるとのことです。

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