パナソニック、GH5の「4:2:2 10bit ALL-I記録」「4K HDR動画撮影」などに対応したファームウェアバージョン2.0の提供を2017年9月下旬より開始

パナソニック株式会社(以下、パナソニック)は、デジタル一眼カメラ LUMIX DC-GH5において、「LUMIX Tether」「4:2:2 10bit ALL-I記録」「4K HDR動画撮影」などに対応したファームウェアバージョン2.0のダウンロードサービスを2017年9月下旬より開始することを発表しました。

今回、2017年3月のGH5発表時にパナソニックが告知していた「4:2:2 10bit ALL-I記録」「4K HDR動画撮影」などへの対応に加え、テザー撮影用のPCソフト「LUMIX Tether」に対応したファームウェアバージョン2.0が用意されたことが発表されました。

パナソニックの発表によると、PCソフト「LUMIX Tether」は、USB接続することで、PCからカメラをコントロールできるようになり、スタジオでの人物撮影や商品撮影などのワークフローをアシストするという、スタジオフォトグラファーならおなじみのテザー撮影用のソフトウェア。
「4:2:2 10bit ALL-I記録」は、1フレーム単位で圧縮するイントラフレーム方式で、最大約400Mbpsの高いビットレートにより高画質で4K動画を記録できます。
「4K HDR動画撮影」は、暗部の階調を表現しながら、太陽光や空など明るい部分の階調も肉眼に近い状態で再現することができる技術であり、GH5はHDRに関する国際標準規格(ITU-R BT.2100)のひとつである「ハイブリッドログガンマ(Hybrid Log Gamma:HLG)」方式でのHDR動画撮影に、デジタルカメラとしていち早く対応しています。

その他、撮影の基本機能である「オートフォーカス」や「6Kフォト/4Kフォト」、「ボディ内手ブレ補正」などの性能も強化することが発表されました。

発表された追加機能概要

本ファームウェアは、2017年9月下旬より、下記サポートサイトからダウンロードすることができます。

▼GH5 ファームウェアバージョン2.0 / LUMIX Tether
http://panasonic.jp/support/dsc/
※ 2017年9月下旬よりダウンロード開始予定

(プレスリリースより引用)

【追加・拡張機能】

【1】カメラ制御PCソフト「LUMIX Tether」
カメラ制御PCソフト「LUMIX Tether」によるUSBテザー撮影に対応しました。カメラとPCをUSB接続し、PCの大画面でライブビューを確認しながら撮影することができます。シャッターレリーズのほか、絞り、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランス、フラッシュなどの各設定をPC上で行えるので、スタジオなど撮影現場でのワークフローをサポートします。写真撮影だけでなく、動画記録や6Kフォト/4Kフォト撮影にも対応。また、Mac/Windowsの両OSに対応(※4)しています。

※4:[対応OS] Windows7、Windows8.1、Windows10、MacOS X v10.10~v10.11、MacOS 10.12

【2】動画記録のさらなる進化
(1)ALL-I動画記録モードを追加
4K/FHD動画記録において「4:2:2 10bit ALL-I記録」モードを追加しました。1フレーム単位で圧縮するイントラフレーム方式なので、1フレーム単位でデコード/エンコードを行え、カット編集や映像切り出しなどのノンリニア編集に最適です。特に4K記録時には最大約400Mbpsの高ビットレート記録(※3)を実現し、映像制作現場のクオリティに応えます。

▼ALL-I動画記録モード表
http://panasonic.jp/dc/g_series/gh5/4k_recording.html#allintra

(2)4K HDR動画記録に対応
HDR(High Dynamic Range)動画記録とは、暗部の階調を表現しながら、明るい部分の階調も再現することができる技術であり、これまでのSDR(Standard Dynamic Range)動画では再現できなかった太陽や空、光線の反射などの被写体でも、黒潰れと白飛びを抑えた肉眼に近い階調の映像を記録することができます。
GH5はHDRに関する国際標準規格(ITU-R BT.2100)のひとつである「ハイブリッドログガンマ(Hybrid Log Gamma:HLG)」方式でのHDR動画撮影に、デジタルカメラとしていち早く対応しました。「ハイブリッドログガンマ」はフォトスタイルから選ぶことができ、LongGOP、ALL-I圧縮方式を含む、全ての4K/FHD 4:2:2 10bit動画記録モードに対応しています。撮影した映像は、HLG方式に対応したテレビとHDMI接続することで、より自然に近い階調での映像を簡単にご視聴いただくことができます。また、今後増えてくる4K HDR映像コンテンツの撮影現場でも、GH5をご活用いただくことができます。

さらに、本ファームウェアでは、パナソニック製4K HDR(HLG)対応ビエラなどHEVC圧縮方式に対応したテレビでの動画再生を可能にする、低ビットレート(4:2:0 10bit, 72Mbps)の4K HLG動画記録モードを追加しました。SDカード(※5)やUSBメモリ経由で、手軽に4K HDR映像をご視聴いただけます。

・対応ビエラ:2017年モデル(EZ1000/EZ950/EX850/EX780/EX750/EX600シリーズ)
ネットワークダウンロードにより最新のファームウェアにバージョンアップしてお使いください。

※5:Class10、あるいはUHS-Iスピードクラス1(U1)の規格のSDカードをお使いください。

▼4K HDR対応フォーマット一覧
http://panasonic.jp/dc/g_series/gh5/4k_hdr.html#hlg_recording_list

(3)アナモフィック動画記録モードの強化
有効画素数約18メガの4:3画角で動画撮影できる「高解像アナモフィックモード」を追加しました(HEVC記録)。従来のアナモフィックモードよりもさらに高精細なシネマスコープサイズの映像を記録することができます。また、アナモフィックレンズを使用した撮影中にシネマスコープサイズ相当に引き伸ばした状態を画面上で確認できる「アナモフィックデスクイーズ表示」機能を追加しました。
さらに、動画撮影中に、シネマスコープサイズ(2.39:1 / 2.35:1)や16:9、1:1などの画角を表示アシストする「ビデオガイドライン表示」機能を追加しました。

▼アナモフィック動画記録モード表
http://panasonic.jp/dc/g_series/gh5/movie.html#anamorphic

【3】さらなる撮影基本機能の強化
(1)オートフォーカス性能・機能の強化
・写真撮影中の、低コントラスト被写体へのオートフォーカス合焦性能を向上させました。
・動画記録中の、オートフォーカス追従性能を向上させました。
・「マルチAF」「カスタムマルチAF」において、AF枠を常時表示できるようにしました。
・「マルチAF」のAF枠移動を、画面端から反対側へループ移動できる機能を追加しました。
・「追尾AF」において、ライブビュー画面内のAFロック開始位置をあらかじめ配置できる機能を追加しました。
・「連写撮影」「6Kフォト/4Kフォト」において、シャッター半押し中、および撮影中にAF枠を移動できるようにしました。

(2)「6Kフォト/4Kフォト」性能の強化
・「6K連写/4K連写」機能において、撮影停止後から次の撮影が可能になる時間を、従来の半分以下に短縮しました。
・「6Kフォト」による「ループ記録」ができるようになりました(※6)。

※6:ビデオスピードクラス90のSDカードをお使いください。

(3)ボディ内手ブレ補正(B.I.S.)の強化
・アングルを固定した撮影で強力に手ブレ補正がはたらく「手ブレロック」機能を追加しました。望遠時、手持ち撮影時の手ブレをさらに低減します。
・2.0倍、1.33倍のアナモフィックレンズを使用した撮影で最適な補正効果を発揮する、手ブレ補正モードを追加しました。

【その他の主な追加機能】
・インターバル撮影の待機画面で、終了予定時刻・残枚数が確認できるようにしました。
・省電力ファインダー撮影機能を、全ての撮影待機画面で使用できるようにしました。
・Bluetooth(R)接続で、専用無料アプリ「Panasonic Image App」からリモート撮影ができる「Bluetooth(R)リモコン」機能に対応しました。最新の「Panasonic Image App」にて利用することができます。
・拡大再生・マルチ再生画面で、Fnボタンによるレーティング設定ができるようになりました。
・Fnボタンに、「常時プレビュー」「4Kフォト一括保存」「下限シャッター速度」「RAW現像」「RECボタン動作」「SDカードスロットの切替」「マイクレベル設定」を割り当てできるようにしました。
・誤操作防止のために、DISP.ボタンをロックできる機能を追加しました。

関連情報リンク

Panasonic – GH5

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