映画館のないまち大船渡、ライブハウスが1日だけ映画館になる三陸国際芸術祭2017「ケセンイトナミ映像祭」を開催

三陸国際芸術祭2017において、三陸国際芸術祭オリジナル作品「エルリ・イン・チルボン」など芸能と営みを映像で体験できる「ケセン イトナミ映像祭」が開催されることが7月20日、発表されました。
三陸国際芸術祭は、三陸沿岸地域の「郷土芸能の魅力の発信」と、「国内外との芸能を通じた交流」を目的に2014年から毎年開催。多様な文化との交流を通して、震災からの「文化・芸術による復興」に取り組んでいます。

今回の発表によると、映画館のないまち大船渡地域の人たちは一本の映画を観るために片道1時間以上かけて北上や仙台、盛岡まで足を運んでいるといいます。地域の人たちの「映画館が欲しい」という声に応え、ライブハウスKESEN ROCK FREAKSを1日だけの映画館として映像祭が開催されとのことです。入場は無料です。

画像:映像祭会場となるライブハウス KESEN ROCK FREAKS

三陸国際芸術祭公式サイト
http://sanfes.com

上映プログラムは、地域の人たちが映画のセレクターとなり構成。
三陸国際芸術際オリジナル作品や特別プログラムとして防潮堤上映会、国の重要無形文化財で、岩手県宮古市の黒森神社に伝わる民俗芸能の神楽「黒森神楽」のドキュメンタリー映画『廻り神楽』の遠藤監督がトークセッションに登壇するとのこと。

プログラム詳細

(以下、プレスリリースより引用)


10:30〜12:00
釣りバカ日誌6 1993年公開 96分
出演:西田敏行 三国連太郎 久野綾希子 喜多嶋舞 豊川悦司
〈この映画のセレクター〉大船渡市内の道化衆のみなさま

14:30〜15:30
イトナミこども映像祭
「空とぶさんま」上映会 アニメーション作品 10分
制作 : 大船渡の人たち
「鉄のいばらを越えて」13分 ノルウェー作品
「ピックリ」5分✕2 フィンランド作品
白石慶子アニメーション作品
〈この映画のセレクター〉NPO法人 読書ボランティア おはなしころりんさん

16:00〜18:00
アジア芸能特集
「チルボンドキュメンタリー Libraries on Fire」53分
監督:RHODA GRAUER
「祖母からの伝言〜アエルリ・ラシナ〜」20分
「Life in bajau 〜海のジプシー〜」20分
三陸国際芸術祭オリジナル作品

21:00〜23:00
レイトショー
「箱入り息子の恋」2013年公開 117分
出演:星野源 夏帆 平泉成 森山良子 大杉漣 黒木瞳
〈 この映画のセレクター〉FM ねまらいんさん

特別プログラム
防潮堤上映会 映像インスタレーション「海との対話」
8/11・12 18:30〜22:00
港町、大船渡市にそびえ立つ防潮堤。海と陸との間にある”人を守るための壁”として建設された防潮堤に、海と人とが共に生きてきた大船渡の姿を投影します。
昔の大船渡や海中の様子など、気仙地域の文脈にまつわる映像作品を防潮堤を介して展示します。「海との対話」が、これからの港町の暮らしや営みに繋がっていくことを祈ります。

上映作品
「よみがえる大船渡」制作:三好 大輔 プロデューサー:伊藤 順二(東京藝術大学 社会連携センター)
「青椿」制作:千葉 紘香(大船渡市出身、東京藝術大学大学院 在籍)

「廻り神楽」トークイベント
8/12 17:00〜18:30
大津波を生き抜いた黒森神楽と三陸のいまを描くドキュメンタリー映画「廻り神楽」
8月18日の宮古凱旋上映に先立ち、監督兼プロデューサーの遠藤協氏をお迎えし、
蔵出し映像とともにトークイベントを開催します。

関連情報リンク

プレスリリース
三陸国際芸術祭2017 ~営みから、アートへ~ (公式サイト)

関連記事