NTTコム オンライン、第6回「映画館での映画鑑賞」に関する調査結果を発表。「君の名は。」のリピート率は16.8%。「この世界の片隅に」を観た人の22.6%がSNSなどに口コミを拡散

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」が、登録モニターのうち、全国10代~70代の男女を対象に、「映画館での映画鑑賞」について調査を実施したことを発表しました。
この調査は2012年の第1回調査から今回で6回目の実施となっています。

図:直近1年以内の4ジャンルの鑑賞率(プレスリリースより引用)

調査の結果、「邦画アニメ」の鑑賞率が昨年の調査から20ポイント増え62.6%となり「邦画実写」の鑑賞率とほぼ並んだことが明らかに。
また、ヒットした「君の名は。」を観た人全体のリピート鑑賞率は16.8%、特に男性20代では27.4%という高い結果に。
ロングランを記録した「この世界の片隅に」を観た人の22.6%が感想をSNSなどに書き込んだとのこと。これは、他のヒット作の平均が15%前後という数字の中では高い数字と言えるとのことです。

リサーチ結果の中で面白かったのは、10代の鑑賞本数が増加傾向にあり、5本以上観ている層の構成比は過去最高になっている点。特に女性10代は鑑賞率が高く65.7%で各年代の中で最も高く、5本以上鑑賞者の比率が4割弱になっているという結果に。
またアニメ作品のヒットに引っ張られた影響もあってか、男性10代20代では「邦画アニメ」の鑑賞率が約80%と高い水準になっています。特に男性20代以降はヒットの影響が大きいようです。

調査概要と結果

調査概要

1. 調査対象 :「NTTコム リサーチ」登録モニター
2. 調査方法 :非公開型インターネットアンケート
3. 調査期間 :2017年6月9日(金)~2017年6月14日(水)
4. 有効回答者数 :3,193名
5. 回答者の属性 :【性別・年代】
 男女別、10代~70代の各世代を均等回収

調査結果詳細
下記リンク先にて調査結果の詳細な情報、調査総括やグラフなどが公開されています。
また、第1回から第5回までのデータも公開されています。
http://research.nttcoms.com/database/data/002071/

調査結果のポイント(プレスリリースより引用)


(1) 映画館での鑑賞率は前回とほぼ変わらず37.1%、3年連続で4割を下回る
直近1年以内に映画館で映画鑑賞をした人(以下「映画館鑑賞者」)は全体の37.1%で、前回調査(38.7%)からほぼ変動せず、3年連続で4割を下回った。


(2) 女性10代は高い鑑賞率を維持。男性50代以上と女性20代以上の鑑賞率は低下中
性年代別の鑑賞率をみると、女性10代の鑑賞率が継続して高く、65.7%となり各年代のなかで最も高い。その一方で、男性の50代以上と女性の20代以上の鑑賞率は、過去調査からの低下が続いている。


(3) 10代の鑑賞本数が増加傾向。女性10代では5本以上鑑賞者の比率が4割弱に
映画館での鑑賞率が高い10代の鑑賞本数を過去調査からの推移でみると、男女ともに鑑賞本数は増加傾向にあり、5本以上観ている層の構成比は過去最高となった。特に多いのは女性10代であり、5本以上鑑賞者が36.8%まで伸びた。


(4) 「邦画アニメ」の鑑賞率が大幅にアップ。「実写映画」の6割に並ぶ
「邦画アニメ」の鑑賞率が前回調査から20ポイント以上、上昇して62.6%となり、邦画実写の鑑賞率と並んだ。性年代別でみると「邦画アニメ」の鑑賞率は、男性10代20代で特に高く約80%となった。映画館に足を運んだ男性若年層の大半が「邦画アニメ」を観ている。


(5) 男性10代の「アニメ映画」の鑑賞率、過去調査から上昇中
邦画、洋画を含めた「アニメ映画」の鑑賞率は、男性10代で上昇し続けている。男女ともに前回調査から鑑賞率がアップしたが、女性層よりも男性層のほうが過去調査からの上昇率が大きく、男性60代など普段アニメを観ていない層にもアニメ映画鑑賞が広がった。


(6)映画館で観る「実写映画」、「キャスト」が女性層を動かす
映画館で観る「実写映画」については、「好きなジャンルの映画」、「好きな俳優が出演している映画」、「好きな原作小説の映画化」が上位のトップ3。性年代別でみると、男女間で傾向が異なり、10代~60代までの女性層の1位はすべて「好きな俳優が出演している映画」となった。


(7)「君の名は。」の鑑賞率、最も高かったのは男性20代。リピート鑑賞も4人に1人
歴史的なヒットとなった「君の名は。」は、60代までのすべての年代層で30%以上の鑑賞率となった。なかでも最も鑑賞率が高かったのは男性20代で59.6%となった。「君の名は。」を観た人の全体のリピート率は16.8%、男性20代では27.4%という高い結果となった。


(8)「この世界の片隅に」、観た人の2割がオンラインで拡散
作品が高く評価され、ロングランヒットを記録した「この世界の片隅に」。観た人の口コミ発信をみると、「不特定多数に向けてSNS、Webサイトに感想を載せた」が、他のヒット作の15%前後に対して22.6%という結果となり、オンラインで広く拡散されていた。


(9) サマーシーズンに観たい映画、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の新作が一番人気
今年の夏観たい映画のトップ3は、1位「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」(24.2%)、2位「スパイダーマン:ホームカミング」(9.4%)、3位「トランスフォーマー/最後の騎士王」(9.1%)となった。

関連情報リンク

NTTコム リサーチ – 第6回「映画館での映画鑑賞」に関する調査

関連記事