電通、ディープラーニングを用いたテレビ視聴率予測システム「SHAREST(β版)」を開発

株式会社電通(以下、電通)は、人工知能(AI)学習手法のひとつであるディープラーニングを用いることで、高精度にテレビ視聴率を予測できるシステム「SHAREST(β版)」(シェアレスト・ベータ版)を開発したことを16日、発表しました。

電通は2015年10月より、データアーティスト株式会社との共同で、過去の視聴率データ、番組ジャンル、出演者情報などのデータをもとにしたディープラーニングによるモデル構築を行い、放送前のテレビ視聴率を予測するシステムの研究開発を行ってきたといい、同システムにより、視聴率の安定的な予測が可能になるといいます。
今後電通は「SHAREST(β版)」を活用し、関東地区で1週間内の放送枠の高精度な視聴率予測を実現する検証プロジェクトを実施します。順次、関西や中部地区にも拡大していく予定とのことです。

「SHAREST(β版)」概念図(プレスリリースより引用)

今後

このディープラーニングシステムの活用方法として電通によると、過去のテレビ視聴とマーケティングデータとの関連性をAIが学習することで、これまで達成が困難であったターゲット別(性年代別など)の視聴率予測とその自動化が実現できるようになるといい、これにより、それぞれターゲットの異なる商材の広告を最適なCMポジションに割り付けることなどが可能になるといいます。
また、視聴率予測のAI対応による自動化は、業務の効率化においても大いに効果があると期待しているとのこと。

今回のプロジェクトでは予測視聴率を用いた実施検証を行い、将来的には、テレビCMの素材割り付けの高度運用と広告効果を高める実証を行っていくという。

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