Adobe、Premiere Proなどビデオツールのアップデートを公開。 AI、HDR、VR、モーショングラフィックス、ライブアニメーション、オーディオ向けの新機能を搭載
20日、アドビシステムズは米国で4月24日に開催されるNABに先駆け、「Adobe Creative Croud」ビデオ商品群のアップデート内容を発表。「Adobe Creative Cloud」のビデオ製品について、メジャーアップデートを開始した。
国内でもすでに利用可能となっている。

今回のアップデートにより、グラフィックス、タイトル制作、アニメーション、オーディオ編集、アセット共有の新機能に加え、HDRやVR、4Kといった最新の映像フォーマットへの対応を強化。さらに「Adobe Stock」との新たな連携、Adobe Senseiに基づく先進の人工知能(AI)機能が提供される。
アップデートの対象となるCreative Cloudに含まれるビデオ製品としては、「Premiere Pro」や「After Effects」「Audition」などが挙げられる。
主なアップデート
モーショングラフィックステンプレート
After Effectsで提供されていた機能がPremiere Proで使用可能に。テンプレートを利用し、タイトル、アニメーション、名前テロップをビデオに追加しCreative Cloud Librariesで共有できるカスタムのモーショングラフィックステンプレートを作成できる。
エッセンシャルサウンドパネル
Premiere Proに搭載。オーディオのミキシングや音響の向上が可能になる。
カメラシェイクデブラー
After Effectsに搭載。カメラ揺れによるモーションブラー(ブレ)を軽減する。
Character Animator (ベータ版)
PhotoshopやIllustratorで作成した複数のパペットをアニメーション化可能に。新たなウォークサイクルの追加でフルボディアニメーションに対応する。
チームプロジェクト(ベータ版)
Creative Cloudグループ版とエンタープライズ版で提供される共同作業ワークフローが、Dynamic LinkとAdobe Media Encoderに対応する。
アンビソニックオーディオ
Premiere Proに搭載。VRビデオ制作対応能力が拡張し、YouTubeやFacebookなどのVR対応プラットフォームでもサポートされる空間音声出力ができるようになり、立体音響をビデオに埋め込むことによってより臨場感のあるVR映像の作成が可能になる。ビデオ球体、オーディオ球体ともに再ステージング化(位置調整)が可能に対応する。
数百のサードパーティ連携
Premiere ProがAppleのMacBook ProのTouch Bar、およびMicrosoftのSurface Dialによるタイムライン、ホットフロートとテキスト値の変更時のシャトルコントロールに対応する。
Adobe Senseiに基づく機能
アドビのAIとマシンラーニングフレームワークであるAdobe Senseiにより、Premiere ProとAuditionではシングルクリックでタイムライン全体のオーディオのラウドネスを自動的に標準化。
Character Animatorでは、Adobe Senseiは、複雑なアルゴリズムをリアルタイムで適用し、パペットのリップシンクを完璧にするという。
Adobe Experience Cloudでは、ビデオリコメンデーションエンジンが、オンラインビデオ消費ポイントから学習し、最も適切なコンテンツを推奨する。
関連情報リンク
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