東京電力ホールディングス株式会社（以下、東電）と株式会社ゼンリン（以下、ゼンリン）は、本日、両社が保有する設備・地図情報などのインフラデータを組み合わせ、ドローンの安全飛行をインフラ側から支援する「ドローンハイウェイ構想」の実現に向けた業務提携に基本合意したと発表しました。

ドローンハイウェイ 構想

国内におけるドローンビジネスは、すでに実用化されている空撮や農薬散布、測量のみならず、ドローンの高機能化や法制度の整備に伴った長距離飛行や都市部での自律飛行の実現によって、物流、災害対応、警備など多様な分野への普及拡大が期待されており、その市場規模は、2020年度には1,000億円を超えると見込まれているという。

しかし、飛行空域に存在する構造物の正確な位置や高さなど、ドローンが安全に自律飛行するために必要な運行管理用のデータや、中長距離を飛行するためのバッテリーの確保なども技術的課題として残っています。

そこで、東電とゼンリンは、東京電力グループが保有する変電所、送電鉄塔・電柱、架空送電線などのインフラデータと、ゼンリンが開発を進める空域情報を3次元化した“空の3次元地図”を組み合わせ、目的地まで中長距離の安全・安心な自律飛行を支える空域「ドローンハイウェイ」を実現するために両社が取り組むとの発表でした。

（東京電力プレスリリースより　一部引用）
（１）送電鉄塔・架空送電線といったドローンの飛行における障害物となるインフラ設備の3次元データベースを整備・提供
（２）インフラ設備の3次元データベースを用い、設備点検場所までドローンを誘導する技術を共同開発
（３）電力設備との衝突を避けつつも、地上に張り巡らされた電力ネットワークを「空から見える道しるべ」として活用することにより、目的地まで中長距離の安全・安心な自律飛行を支える空域「ドローンハイウェイ」を実現
（４）機体の充電や点検・整備・修理サービスを提供する、「ドローンハイウェイ」に付帯する「ドローンポート」を整備

両社は、この他にもGPS位置補正、気象情報提供などドローンの安全・安心な飛行に必要なサービスを幅広く提供可能なプロジェクトの検討を進めてまいります。

電線を空から見える道しるべにする。ドローンが電線から一定の距離を保ちながら飛行し、目的地まで他のドローンや電線と衝突せずに飛行できるようにする、付近に機体の充電や点検・整備・修理サービスを提供するドローンポートを整備するなど、なかなかおもしろそうな話ですね。
今後の進展に期待大です！

関連情報リンク

・プレスリリース